第199回 特別さんぽ「ふどうさんぽ座談会3」@田園調布
(2017/08/06(日)開催)
第199回は座談会企画の三回目。テーマは「金融機関への対応方法」です。
参加条件は「金融機関とのやり取りに困っている方」とさせていただきました。
飾らない気さくな人柄で、時には厳しい本音回答が人気の菅井敏行さん。
事例や例えなどを交えた説明も解りやすいです。
第199回ふどうさんぽは、そんな菅井さんが経営するいつもの田園調布スジェールカフェで行われました。
金融機関がテーマとなれば、元メガバンク支店長の面目躍如です。
各パートで菅井さんから頂いたコメントを中心に振り返ってみます。
(座談会ファシリテーターは辰実さんが務めました。辰実さんのご紹介はこちら)
■議題1
銀行担当者とのコンタクト方法や上手な企画書類の作り方とは?
どんな仕事をしてきて、いかに支払いを遂行できる資質があるかをアピールする。
「今の会社に15年勤めてますなんていうのは信用になるし、保有資産などのシートもあらかじめ用意しておくと効果的です。」と菅井さん。
さらに家系図も用意しておいて、家族を含めた資産背景を伝えると銀行の担当者も稟議もあげやすいとのこと。
関係構築が大事なので、ボーナスが出たら電話して担当者の成績に協力するなどの心配りは必要ですよ、と説きます。
■議題2
優秀な担当者を見分ける方法とは?
どんどん質問してくるか否か。
「優秀な担当者というのは融資承認までの自分のシナリオが出来上がっている。だからこそ踏み込んでどんどん聞いてくる。最初のうちは感じの悪い人に映るかもしれないが、優秀だから故」とのこと。
菅井さんも銀行員時代は融資する糸口を見つけようと、踏み込んだ質問をしていたそうです。
■議題3
優秀な担当者からそうではない人に代わった場合は?
付き合う銀行を増やすチャンスと考えて、他行も当たってみては。
「銀行の人事も積極的、保守的、積極的、保守的というような人事をあえてしている。企業のバランスとしては致し方無いこと。」
金融庁でも地銀・信金に地域発展への貢献を指導をしています。
せっかくなので、金融機関の新規開拓のチャンスと捉えましょうとのこと。
■議題4
金融機関の範囲の広げ方とは?
地元で根付く!
「地銀や信金は地域発展を目指している。融資の五原則(公共性、健全性、成長性、処分性、収益性)でいうと公共性がある。管理会社と関係が出来ると、新たな金融機関を紹介してくれたりする。」
不動産賃貸業とは地場産業そのもの。地銀・信金が融資を控えている地域で強みを作ればライバルの少ないブルーオーシャンになると菅井さん。
■議題5
サラリーマンは仕事で忙しい。上手な時間の作り方とは?
就業後や隙間時間を活用するなどの工夫は必要。
「夜に自宅に来てくれる銀行もある。その訪問には意味がある。」
貸しても大丈夫な人か管理能力を見られてますよ、と注意を促します。
みなさん、掃除はしておきましょうね。
■議題6
属性に不安がある場合の融資獲得方法とは?
地銀・信金とウェットな関係を築くことを目指す。
「B/Sを棄損してるから無理なんて勝手に決めてはいけない。
属性が無いなら属性を作る!」と力が入ります。
「物件を買って満室にするを繰り返す。属性だって作れるので属性を作って銀行に報告に行く。ちゃんとした事業者は四半期ごとに報告に行ってます。」
金融庁長官自ら『泥臭く人に会え』と言っている。ウェットな関係を築くことを目指しましょう。
■議題7
上手な借り換え方法とは?
無理矢理詰め込んででも満室にし、実績を作る。
「AD2ヵ月やフリーレント3ヵ月など方法は色々ある。まずは物件を満室にしましょう。」
最後に、「かぼちゃの馬車」とスルガ銀行の件も話題になりました。相談を沢山受けているそうです。
被害者を集めて訴訟にするなど検討中だそう(開催時点。2018/05/15に破産宣告)
やはり購入前のシミュレーションは必須です。
事業利益はどうか? CFはどのくらいか? どこにリスクがあるか?
試算しておけば、自分が買うべき物件か判断できます。
(事前にふどうさんぽに参加して仲間に聞いてみる、というのも有りですね)
以上、第199回のふどうさんぽは菅井さんの持ち味全開でした (^_^)v
ご参加頂いたみなさん、菅井さんありがとうございました!